ポール・グリーングラス監督、マット・デイモン主演の映画「グリーン・ゾーン」を見てきました。
うんうん、「ボーン」シリーズのグリーングラス監督らしい、相変わらずすごいカット割りの作りでした。スピード感とか臨場感と言うことにかけては、トップクラスの表現力を持つ監督ではないでしょうか。
ストーリーは、イラク戦争が舞台になっていて、主人公のマット・デイモンが「本当に大量破壊兵器はあるのか?」という戦争の根本的な原因になった事実について調査すると言うものです。作品自体、緊張感があっていいと思うのですが、実はこのストーリーがどうもぐっと来ないと言うか、周知の事実が結末になっているというか、そういうところが惜しいと思いました。
マット・デイモンの職人っぽい演技は、グリーングラス監督と相性がいいと思います。ただ、「ボーン」シリーズみたいな爽快感は今作では見られませんでした。やっぱりあくまで主人公は軍人であると言う縛りが大きいと思います(ボーンシリーズの主人公みたいな超人的な動きはできないと言うこと)。
グリーングラス監督の作品を見たことがないという人には、そのびっくりするぐらいのスピード感、臨場感が面白く感じられると思います。「ボーン」シリーズを見ている人には、「うーん、もうちょい!」という感想でしょうか。
クリント・イーストウッド監督の30作目「インビクタス/負けざる者たち」を観てきました。
これはもう、大傑作でした。何が何でもスクリーンで観るべきです。諸事情で映画館に行けない人は、できるだけ大きなテレビで観てもらいたいです。
<ストーリー>
1994年に南アフリカ共和国で、黒人として初めて大統領になったネルソン・マンデラ氏の実話を映画にしたものです。マンデラ氏の人生すべてを描いているわけではなく、
・1990年 27年間の刑期を終える
・1994年 大統領になる
・1995年 南アフリカ共和国がラグビーW杯で優勝する
までの5年間ほどを描いた作品になっています。政治に関するドロドロした部分は極力省かれ、ラグビーを主体にした爽やかな作りです。爽やかすぎて、イーストウッド監督のちょっと暗めの演出を予想しているとびっくりします。
<泣ける>
終盤は、あまりにも感動してずっと泣きっぱなしでした。あれですね、井上雄彦の「スラムダンク」最終巻を涙なしでは読めないのと一緒です。マット・デイモンの気合いの入りようが特に良かったです。
<マンデラさんとモーガン・フリーマン>
細かいネタですが、この二人、すごくよく似ています(見た目が)。実際、マンデラさんは「もしあなたの人生が映画になるとすれば誰に演じてほしいですか?」と言う質問に「モーガン・フリーマン」と答えていたそうです。
インビクタス/負けざる者たち 特集: モーガン・フリーマンが振り返る「インビクタス」完成までの道のり – 映画のことならeiga.com
「いつだったのか、はっきり覚えていない。場所は、ヨハネスブルグにある彼の家だった。その数年前に、彼の自伝『自由への長い道』が出版され、マスコミから『これが映画になったら、どの俳優にあなたを演じてほしいですか』と聞かれたマンデラは、僕の名前を挙げた。
<ラグビー>
この映画に関して言えば、ラグビーの知識がなくても楽しめます。むしろ、この映画によってラグビーしたくなる人もいるんじゃないかと思います。また、ラグビーワールドカップへの関心も高まる気がします。僕は、この映画で確実にラグビーへの興味が高まりました。
<音楽>
僕は近年のイーストウッド監督の作品を観ていて、この監督は割と音楽に頼らない淡泊な演出を好むのかなと思っていたんです。ところがこの「インビクタス」では、終盤の音楽の盛り上げようがすごかったです。ある意味、これで泣いた。やっぱりイーストウッド、すげーと思いました。
<インビクタスとは>
肝心のタイトルの意味ですが、ラテン語で「不屈」という意味だそうです。
ネルソン・マンデラの“不屈のCHANGE”…インビクタス負けざる者たち:映画:芸能・社会:スポーツ報知大阪版
「インビクタス」とはラテン語で不屈という意味。マンデラが投獄中に心の支えにした、英詩人、ウィリアム・アーネスト・ヘンリーの詩で、チームが変わるきっかけにもなる。
そんなわけで、ますますイーストウッド監督の株が上がった素晴らしい映画だと思います。超おすすめですよ。