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【映画】インビクタス/負けざる者たち

Posted by kharuna on 日曜日, 14 2月, 2010

クリント・イーストウッド監督の30作目「インビクタス/負けざる者たち」を観てきました。

これはもう、大傑作でした。何が何でもスクリーンで観るべきです。諸事情で映画館に行けない人は、できるだけ大きなテレビで観てもらいたいです。

<ストーリー>
1994年に南アフリカ共和国で、黒人として初めて大統領になったネルソン・マンデラ氏の実話を映画にしたものです。マンデラ氏の人生すべてを描いているわけではなく、

・1990年 27年間の刑期を終える
・1994年 大統領になる
・1995年 南アフリカ共和国がラグビーW杯で優勝する

までの5年間ほどを描いた作品になっています。政治に関するドロドロした部分は極力省かれ、ラグビーを主体にした爽やかな作りです。爽やかすぎて、イーストウッド監督のちょっと暗めの演出を予想しているとびっくりします。

<泣ける>
終盤は、あまりにも感動してずっと泣きっぱなしでした。あれですね、井上雄彦の「スラムダンク」最終巻を涙なしでは読めないのと一緒です。マット・デイモンの気合いの入りようが特に良かったです。

<マンデラさんとモーガン・フリーマン>
細かいネタですが、この二人、すごくよく似ています(見た目が)。実際、マンデラさんは「もしあなたの人生が映画になるとすれば誰に演じてほしいですか?」と言う質問に「モーガン・フリーマン」と答えていたそうです。

インビクタス/負けざる者たち 特集: モーガン・フリーマンが振り返る「インビクタス」完成までの道のり – 映画のことならeiga.com

「いつだったのか、はっきり覚えていない。場所は、ヨハネスブルグにある彼の家だった。その数年前に、彼の自伝『自由への長い道』が出版され、マスコミから『これが映画になったら、どの俳優にあなたを演じてほしいですか』と聞かれたマンデラは、僕の名前を挙げた。

<ラグビー>
この映画に関して言えば、ラグビーの知識がなくても楽しめます。むしろ、この映画によってラグビーしたくなる人もいるんじゃないかと思います。また、ラグビーワールドカップへの関心も高まる気がします。僕は、この映画で確実にラグビーへの興味が高まりました。

<音楽>
僕は近年のイーストウッド監督の作品を観ていて、この監督は割と音楽に頼らない淡泊な演出を好むのかなと思っていたんです。ところがこの「インビクタス」では、終盤の音楽の盛り上げようがすごかったです。ある意味、これで泣いた。やっぱりイーストウッド、すげーと思いました。

<インビクタスとは>
肝心のタイトルの意味ですが、ラテン語で「不屈」という意味だそうです。

ネルソン・マンデラの“不屈のCHANGE”…インビクタス負けざる者たち:映画:芸能・社会:スポーツ報知大阪版

「インビクタス」とはラテン語で不屈という意味。マンデラが投獄中に心の支えにした、英詩人、ウィリアム・アーネスト・ヘンリーの詩で、チームが変わるきっかけにもなる。

そんなわけで、ますますイーストウッド監督の株が上がった素晴らしい映画だと思います。超おすすめですよ。


【映画】グラン・トリノ

Posted by kharuna on 金曜日, 1 5月, 2009

さあ、3本目。クリント・イーストウッド監督の「グラン・トリノ」です。これはいい映画でした。
個人的ランク:A+(最高「A+」〜最低「C−」の9段階)
イーストウッド監督の作品は、最近特に気になるようになり、「ミリオンダラー・ベイビー」はそれほど好きじゃないんですが、ちょっと前に見た「チェンジ・リング」や今回の「グラン・トリノ」などは、僕のお気に入り作品と言えます。

日本人に合っているのか?

イーストウッド監督の作品は、どれをとっても「重厚」という言葉がとてもよく当てはまると思います。壮大な音楽はそれほど使わず、ひたすら物語を追っかけて行くドキュメンタリー的な作りは、もはや職人芸と言えるのではないでしょうか。僕は、この監督の作品を見るといつも思うのですが、テンポやら演出やらがとても日本人に合っているような気がするのです。今回の作品で言うと、ストーリー展開はそれほど速くないのです。どちらかというと、一つの事件をじっくりとクローズアップして、登場人物の心の動きをきちんと描いていくタイプの作品に思えます。イーストウッド監督の作品は、エンターテイメント性よりも、むしろそういうリアリティの感じる演出が素晴らしいと感じます。僕は、こういう手法は日本人が大好きなところだと思うんですよね。逆に、以前にイーストウッド監督が故・黒澤明監督の試写会で、「あなたがいなかったら、今の私はなかった」と黒澤監督に向かって言ったとのことですから、イーストウッド監督も日本の映画から多大な影響を受けているのでしょう。

軽妙な会話も楽しめる

この映画、全体的に重厚な造りなのですが、くすっと笑える部分もあります。イーストウッド演じるコワルスキーが散髪するシーンなのですが、ここの場面はかなり楽しめます。前半と後半に一回ずつ散髪屋さんのシーンが出てきますが、特に後半はお勧めです。大人の会話がこの映画で学べますよ(笑)。
Yahoo映画でも4点台後半という驚異的な高得点を得ているこの映画。確かに素晴らしい出来だと思います。このGWに是非とも見に行ってみてください。


【映画】チェンジリング

Posted by kharuna on 水曜日, 11 3月, 2009

アンジェリーナ・ジョリー主演、「チェンジリング」を見てきました。

予告:

公式サイト:
『チェンジリング』 大ヒット上映中!

個人的ランク:A(最高「A+」~最低「C-」の9段階)

非常に素晴らしい作品

クリント・イーストウッド監督による、実際にあった話を映画化したもので、終盤まで話の展開が読めないミステリー要素を含めながらも、最後は涙してしまう、非常に完成度の高い作品です。

僕はイーストウッド監督というと、「硫黄島」とかいろいろ見たのですが、すぐに思いつくのは「ミリオンダラーベイビー」です。あれもなかなかよくできた映画だと思いましたが、僕は今回の「チェンジリング」の方が好きです。ストーリーが僕の好みですね。

イーストウッド監督ならではの色彩

イーストウッド監督の作品、全部見た訳じゃないんですが、僕が見た作品はすべて色彩が「硬質」といいましょうか、少し淡い色使いにして、コントラストをくっきりさせています。僕はこの色彩設定、イーストウッド監督の作品にぴったりだと思いますね。スクリーンに釘付けになります。

秀逸なストーリー

これ、実際にあった話だそうなのですが、非常にストーリーが素晴らしいと思いました。ハリウッド映画はネタ切れだとよく言われますが、全くそんなことは感じさせません。むしろ、1930年前後のロサンゼルスでそんな事件があったのかと、非常に勉強にもなる映画です。

また、あまり詳しくは書けませんが、絞首刑のシーンは非常に細かく丁寧に撮影してある印象を受けました。

アンジェリーナ・ジョリーなどの役者陣

役者陣も非常に素晴らしいです。アンジェリーナ・ジョリーは、この人本当に「トゥームレイダー」や最近では「ウォンテッド」ですごいアクションをした女優さんなのかと思えるくらいの変貌ぶりです。非常に線が細い女性になっています(かといって、性格はとても力強い)。

また、神父役のマルコビッチや悪役刑事のジェフリー・ドノヴァンなど、出色のデキです。

総評

イーストウッド監督の非常にまじめで丁寧な映画作りには、本当に驚かされます。観る者を楽しませるエンターテイメント性よりも「みんな、実は昔のロサンゼルスでこんな事件があったんだ。どうか覚えておいてくれ。」とでも言わんばかりのメッセージを感じました。監督による音楽と相まって、とても引き込まれる秀作だと思いました。おすすめです。