【映画】キャピタリズム マネーは踊る

1月 10th, 2010

マイケル・ムーア監督の「キャピタリズム マネーは踊る」を見に行ってきました。

これは、ムーア監督らしい、本当に素晴らしいドキュメント映画でした。この映画の公開に当たって、来日されたムーア監督がNHKのインタビューでこう答えていました。

「今までいくつかのドキュメント映画を作ってきたが、今回の“キャピタリズム”はその集大成になる。僕はもう疲れたので、この作品を機にドキュメント映画は作らないよ。」

この監督の一貫している姿勢として、「アメリカの制度批判」というものがあります。「ボウリング・フォー・コロンバイン」では、アメリカの銃社会について、「華氏911」では、イラクからなぜアメリカが狙われたのか、「シッコ」では、アメリカの医療制度の悪さが描かれています。制作の視点は、その制度によって苦しんでいる人々です。僕は医療関係の仕事をしているので、「シッコ」は特に印象に残っています。

この「キャピタリズム」を今までの作品の集大成としているのは、キャピタリズム=資本主義がアメリカの根幹をなしているからです。常に強いものが大きな報酬を受け取り、弱いものは何も言えず、泣くしかないという社会。ムーア監督はここに大きな疑問を感じ、そして憤りを感じています。

特にこの映画の終盤、ゴールドマン・サックス社が政府と強いつながりを持ち、危なくなれば救済をしてもらえること。金融各社が、税金で救済措置をしてもらいながら、上層部は法外な報酬を受け取っていること。対照的にサブプライムローンで破綻した人々は、銀行との契約で家を奪われていくこと。

なぜ金融各社は税金で助けられ、個人は助けられないのか。後半は、非常に切れ味鋭い映像になっていました。僕のような経済に疎い人でも、ムーア監督ならではのユーモアあふれる切り口でわかりやすかったです。しかし、この映画を見ると、レーガン大統領の経済政策の悪さがすごく伝わってきて、ちょっとかわいそうな気にもなりました。逆にルーズベルト大統領の志の高さは、日本人の僕でもじーんと来ましたね。

今までのムーア監督作品が好きであれば、十分楽しめる、勉強になる映画だと思います。

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カテゴリー: cinema

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