浦沢直樹原作、堤幸彦監督の「20世紀少年<最終章> ぼくらの旗」を見てきましたよ。
うーん、これは僕にとっては何とも言えないというか、お金がかかっている割に妙にB級に感じる作品でした・・。浦沢直樹の原作は、「ともだち」というカリスマに多くの信者ができ、それが世界を動かす団体になっているというのがとても説得力のある構成で描かれているんです。だから読んでいてもスッとその世界に入っていけるというか、余計なことをあまり考えなくてもそのまま楽しめるんです。
ただ、この映画版「最終章」は、どうもその辺の説得力に欠けるというか、世界観に入っていけませんでした。たくさんのエキストラを使って、普通であればとても盛り上がると思うのですが、なぜか僕はとても客観的に見てしまいました。このエントリーを書くに当たって、なんでそんなに感情移入ができなかったのかなぁと考えました。
やはり一つ一つのエピソードをきちんと描くにはあまりにも時間が足りなかったんじゃないかと思うんです。それでも155分という大作なんですけどね。中でも「ラジオ」のエピソードは、原作ではなんどもなんどもサブリミナル的に出てくるもので、だからこそ読んでいる人にじわじわと浸透していって、「これを歌っているのは誰なんだ?!」、「この歌を聴いていると不思議と元気が出てくる!」というような気持ちも伝わってくるんです。そこの件(くだり)が、映画ではどうしてもショートカットしすぎていて、「え?」って思っちゃいました。
ただ、圧巻だったのはラストです。ここは明らかに原作よりも良かったと思います。「終わりよければすべてよし」という言葉がありますけど、この映画はこの素晴らしいラストのおかげで、ずいぶん良くなっていると思います。脚本に参加している浦沢直樹も、たぶん漫画で描ききれなかったラストを、映画で描ききりたかったのかなぁと思いました。
原作ファンは何はなくとも一度は見に行ってみると良いのではないでしょうか?ネットではいろいろ言われていますが、日本テレビが総力を挙げて製作した作品ではありますし、やはり見所はたくさんあります。僕もいつもより批判的に書きましたけど、すごくチャレンジ精神あふれる作品だなぁというのは、1作目から思っていたことでした。1、2作と見た人はぜひぜひ最終章もおすすめですよ。
沖田修一監督、堺雅人主演の映画、「南極料理人」をMOVIXさいたまで見てきました。
これも面白い作品でした。荻上直子監督の「めがね」みたいにまったりな映画なのかな、と思っていたのですが、もうちょっとパンチの効いたコメディに仕上がってましたね。まあ、男8人出てきて2時間まったりな映画もどうかと思いますが・・(笑)。
この映画の最大の特徴は、ペンギンさえもアザラシさえも、そして(寒すぎて)ウィルスさえも存在しない南極の物語であることですね。しかも有名な昭和基地からさらに1000キロも離れていて、標高が富士山よりも高いところにある、本当に世界の果てのようなところで生活しているわけです。もともと南極観測隊員の西村淳のエッセイ「面白南極料理人」が基になっている映画なので、実体験から描かれていて、とてもリアリティありますよね。
で、8人の隊員の中には自ら志願してくる人もいれば、もう無理矢理連れてこられている人がいるわけです(主役の堺雅人なんかが無理矢理な人)。そこら辺のギャップもちゃんと描かれていて、まじめに毎日仕事をする人もいれば、「早く帰りたいよ-!」と言って、いつも逃げ出すことを考えている人もいるわけです。ここもすごく笑えるところです。
主役の堺雅人が演じているのが、海上保安庁から派遣された料理人・西村純。劇中に何度も食事のシーンが登場します。ある意味、「南極にいて一番楽しいことは、食べることさ。」と言わんばかりの脚本です。それで、この料理を作るフードコーディネーターというスタッフが存在する訳なんです。その人が、飯島奈美さんと榑谷孝子さん。飯島さんは、「ほぼ日」でも何度も登場していて、本当においしそうな料理を作る人です。
ほぼ日刊イトイ新聞 – 堺雅人さんと、満腹ごはん。
コメディなので、楽しいだけかというと、そうでもなくて単身赴任の大変さや、遠距離恋愛の大変さなんかが描かれていて、ちょっとじーんと来ますね。僕は、営業マンなので転勤がある訳なんですが、南極なんかに辞令を出されたらどんな気持ちになるんだろう、とふと思いました。まあ、言ってもそこまで悲観的には描かれてないですけどね、この作品は。
てなわけで、ほんわかとした笑いを求めている人には絶好の、そうでもない人にもぜひぜひ劇場で見てほしい素晴らしい作品だと思います。すごく面白いですよ。
スティーブン・ソマーズ監督の「G.I.ジョー」を見に行ってきました。
いやぁ、これは超面白かったですね。僕は映画を見に行こうと思う基準は、主に予告を参考にしているのですが、この映画は予告編を大幅に上回る作品だったと思います。特に終盤のクライマックスが良かったです。
で、映画を見たあとに、いつもチェックしているYahoo映画の評判を見てみたんですよ。すると、けっこう低評価の「3.63」(2009年9月4日現在)。ということは、みんなが「あまり面白くない。」といっている映画を僕は「すごく面白い!」って言っているわけなんですね。この辺りが、映画の面白いところだと思います。そして、こういう映画に出会えるからこそ、できるだけ自分で映画館に足を運んで、自分の目で楽しむわけなんですよね。うん、「G.I.ジョー」は僕にとってそういう「個人的に」好きな映画ですね。
この映画のどこが良かったか、ということですが、
- 目を楽しませてくれるVFX
- 個性が強い登場人物
- 様々な秘密兵器
この辺のポイントがすごくツボにはまりました。特に2番目の個性が強い登場人物たちがこの映画をとても盛り上げていると思います。「G.I.ジョー」って言う映画は軍人が主体の映画で、兵器をいろいろと紹介するだけでも大変そうなんですが、この映画のいいところはそれだけで終わらず、人間味あふれるドラマがたくさんあったことでした。やっぱりVFXがいくらすごくても、こういう人間ドラマが絡んでこないと僕としては面白くないことが多いですね。
あと、「G.I.ジョー」ならではというか、様々な兵器が登場します。予告編でもありますが、主役の二人がハイパースーツを着てパリの街をがんがん走り回るシーンはめちゃめちゃ面白いですね。そして悪役が使用する軍備兵器「ナノマイト」も効果的に使われていました。
終盤は、スターウォーズもびっくりのSF劇になりました。3本くらいのライン(ストーリー)が同時進行で最後に進むため、舞台がめまぐるしく変わりますが、そこが嫌でない人にとっては、非常にわくわくさせる脚本だと思います。
そろそろ上映が終了しているところもあるみたいですが、ぜひぜひ劇場でチェックしたい作品ですよ。DVDが出たらまた見ようと思います。